プライベートのSNS利用 個人と企業人の間で

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落ち込むビジネスマン

プライベートで使用している個人のfacebookやtwitterなどのSNSに、どこまで注意を払うべきか。どこまで表現の自由は許されるのか。

これはとても微妙で曖昧な問題です。

ライバル社の製品を愛用しているとSNSに投稿したら、後でそれを見た会社の上司から削除しろと注意された。自分は平社員なのにそこまで気をつかわなければいけないんですか?

トヨタ系企業に勤務しているのに、日産の車をSNSで絶賛するとは、けしからん!と怒られたんだけど、プライベートで乗っている車に口を出されるなんて納得いかない。

友人のサロンにお客として行きました。私はブロガーで、よくレストランとかお店のおすすめ情報を記事にしているんですが、そのサロンは、正直あんまりいいと思わなかったので、記事を書きませんでした。
すると「友達なんだから紹介記事を書いてよ」と言われて困っています。

上司が見張っているのでSNSにうっかり本当のことを書けません。「意識高い系」に見えるようにがんばって投稿していますが、なんだか虚しくなるときがあります。

そこそこ有名な某企業のトップが、ビジネス目的ではなく、完全プライベートで運営しているfacebookにもらったメッセージをずっとスルーしていた。なんでも講演会についての問い合わせのメッセージだったとかで、相手は「返事がない」と怒っている。他に届いたメッセージもコメントも基本、完全無視。そのトップいわく「メッセージとかよくわからないし、自分はごく親しい友人とやりとりするために使っているSNSなのでそれ以外の人とは個人的に関わるつもりはない。そんなものは会社の方にメールしてくれ」と対応を変えないつもり。

上司からの友達申請を断りたい。角を立たずにスルーするいい方法はないでしょうか。

考える女性

私は、SNSに関してこのような質問や相談をよくされます。

また、ソーシャルメディアの著書を出しているせいか、法人向けの「ソーシャルメディアガイドライン」「ソーシャルメディアポリシー」の作成を依頼されることがあり、その都度、弁護士さんに相談しながら作成しているのですが、これがなかなか落としどころが悩ましく、いつも考えこんでしまいます。

他社は一体どうしているんだろう?と思って検索してみたら、ちょうど次のような記述がありました。

プライベートのSNS利用|業務命令はないが『自己責任』はある【条項例】

『個人的な投稿・発言』については,会社として『業務命令』は行えません。とは言っても,想定外に会社・発言者自身・第三者に被害が生じることもあります。自由であると同時に『自己責任』であることも理解してください。
次のような影響を意識するよう,心がけてください。(以下、略)

プライベートのSNS利用|『個人』と『公式』の境界の曖昧性【条項例】

(1)個人/公式見解の曖昧性を意識する
『会社を代表して』発言することと『(個人として)会社について』発言・語ることは別のことです。
一方『個人としての発言』であっても,会社に大きな影響が生じる,ということもあります。

見る人からは,発言の『個人/公式』という境界が曖昧になりがちなのです。まずは,このような『情報の受け手からの見え方』に注意を払うと良いでしょう。

<ソーシャルメディア上の特徴|曖昧な境界>

次の2つは『言葉』は分類できるが,受け手には曖昧になりがちである

あ 業務上の公式発言・見解
業務に関する記述
パブリックな立場としての発言
プロフェッショナルとしての発言

い プライベートの発言・見解
自身のプライベートに関する記述
パーソナルな情報

引用・出典はこちら(SNSガイドライン/サンプル)

【業務命令はないが『自己責任』はある】

う~ん、これを読んでも具体的にどうしたらいいのかは、わかるようでわかりません。結局「個人の裁量に任せます」となるんでしょうか。

大手企業では、社員に対しSNSは一切禁止にしているところも少なくありませんが、こういう問題に対処するのが面倒だから禁止してしまえってことなんでしょうね。

絶対にこれが正しいという答えはありませんが、参考までに私はどうしているかを書いておきます。(個人的なガイドラインです)

事前にSNSをやる目的と運営方針を決めておく

ビジネス目的なのか完全プライベートでの使用なのか、それとも両方か。複数メディアを運営しているなら、メディアごとに決めておきます。

【目的は?】facebookは、主にビジネス目的で使用、twitterは、プライベートで使用、など。

【私の場合】どのメディアもほぼビジネス8:プライベート2の割合で使用。

【運営方針は?】自由気ままに好きなように書いて、時には炎上もやむを得ない覚悟でいくのか、できるだけトラブルは起こさないように気を配るのかを決めます。

【私の場合】小心者なので「内容をある程度決めて」書いています。炎上はできれば避けたいですが、気を使って書いていても、過去に何度か炎上経験があります。

【公開範囲は?】どこまでの範囲で交流するのか。親しい人のみ、広く一般に公開、友達の友達まで、など情報公開の範囲はあらかじめ決めておきます。

【私の場合】広く一般公開 ごくたまに友達限定投稿をすることがある。

記事を投稿する前に、最初に考えておくといいこと

自分なりのポリシーや書かないことを決めておくと、安心して運営することができます。

【私のポリシー】
できるだけ読んだ人が傷つくようなことは書かない、特定の人を名指しで否定する記事を書かない。

読んで楽しいこと、勇気が出ること、前向きな気持ちになる記事を書くようにする。ブログは、「愛のスパルタ劇場」のみ、毒舌記事を書く。。

守秘義務は守る
クライアントの秘密情報はもちろん、個人向けであっても「誰それのコンサルをしました~系」の投稿はしない(ただし、本人に許可をとった場合や、本人が書いて欲しいと希望する場合を除く)

【書かないこと】
過去に書いたこちらの記事も参考にしてください。

ブランディングのルール ブログに書かないこと ― 私の「マイルール」
Facebookの注意点:イメージダウンになるものは見せてはいけない

上記を踏まえた上で私なら、

クライアントAと取引があるとき、ライバルBのことを褒め称える記事はあえて書かない。

内心、いいと思っていないお店やサービスのことを記事に書いて欲しいと頼まれたら?⇒たぶん書かないと思います。

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【補足】最近、よく聞かれる質問

Q:アマゾンキャンペーンなどで本の紹介をして欲しいと言われたら?

自分の読者にマッチしているものは、頼まれなくても書く時がある。合っていない場合、書かない場合が多い。
頼まれた方の人間性が好きとか、関係性が深い場合、応援記事を書くことが多い。ただし忙しい時は書けないこともある。知らない人から頼まれても、だいたいは書かないことが多い。

Q:自由になんでも書きたい時はどうしてる?

「青山華子」ではなく、適当なニックネームで、別のイラストを使い、別のアカウント(twitter、ブログ等)に書いていた頃があった。今は、あんまり不自由さを感じないのと、時間がないため、ほとんどそちらは書いていない。

Q:いろいろ制限があって息苦しくないか?

私の場合、ほぼビジネス目的なので、最初から割りきって運営しているため全くそんなことはない。ポリシーの範囲内で、自由に好きなように書いている。

ちなみに、この問題は、社会的地位が高い方や、知名度がある人ほど悩ましいと思います。

私は、過去に
「知名度が上がるほどその人のブログはつまらなくなる法則」という記事を書いた記憶があります。

私が好きだったあるブログは、最初は本音全開で、赤裸々にその人の日常が綴られていたのですが、出版して、有名になって、マス露出して・・とアクセスが増えていくに従い、「キレイ事っぽい記事」が増えていきました。
初期の頃はコメント返しもしていたのに、あるとき、コメント欄も閉じられていました。

Q:ここまで考えるのが面倒くさい時は?

最初からやらないという手もあるし、できるだけクローズドな媒体を使うという手もある。どっちにしろわずらわしいことをゼロにはできないので、ある程度、覚悟の上で運営すべし。

SNSは、いつ、どこで、誰が見ているかわからない

そういうものだという前提で運営するしかありません。どんなにロックをかけても、閲覧制限しても、インターネット上に投稿されたものは、誰かに見られる可能性があると覚悟した方がいいと思ってます。

何が何でも秘密を守りたいなら、「紙の」日記に、ひっそりと書いておくのが一番です。

SNSは、楽しくメリットもあるけれど、反面、面倒くさいことやデメリットもありますね。
各メディアの特性を理解して、上手に活用したいものです。
 
 
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