Zoomを使ったファシリテーションのコツと基本的なやり方
Zoomを使ってお客様にコンサルティングをしたい。
Zoomを使ってお客様に少人数のセミナーを提供したい。
…でも、慣れていないので一連の手順を学んでおきたい!
こんな風にお考えの方に向けて、一連の手順をシリーズでまとめております。
今回は、複数人の参加者を対象にしたZoomセミナーの主宰者(ホスト)側が場をファシリテート(ファシリテーション)する際のコツをまとめました。
マンツーマンの時は意識することは少ないかもしれませんが、複数人の場合は大きく話が変わってきます。
これを意識してするのとしないのとでは、参加者の満足度やセミナーの習得度に大きな差がでますので、非常に重要なスキルと言えます。
私自身も日々勉強中の身ではありますが、これからZoomセミナーをうまく回していきたい方のために、少しでも参考にしていただけたらと思います。
Zoomを使ったファシリテーションとは?
今回のケースの例で言うと、「そのZoomセミナーに参加してくださった皆さんが、それぞれの課題を明確にし、学び、その時間でスキルがアップするために必要な発言を促したり、効率的に会議を進行させるための技術・手法」のことです。詳しくはwikipediaもご参照ください。
単に議事進行を行うというものでもなく、一方的に講義を進めるというものでもなく、「より積極的・意図的に参加者と関わり、話すべきことはしっかりと話しつつ、会の全体の趣旨に沿って皆を導く」こういったイメージが近いです。
- セミナーの内容を伝える
- 時間通りに進行する
- 参加者一人一人の状態把握や会話を促す
- 本番では柔軟に対応する懐の深さも必要
・・・等々、実は考えることがいろいろあったりします。
ファシリテーションを行う人のことを、「ファシリテーター」と呼び、この方のスキル如何で会の進行がグダグダになったり、ビシっと締まったりもする重要なスキルです。
ファシリテーションをうまくこなすために必要な5つの考え方
冒頭で難しく書いてしまいましたが、1つ1つ丁寧にやれば難しいことはありません。それぞれ大事な要素を5つ挙げてみます。
1.受講生を置き去りにしないこと
リアルのセミナーではあまりないことですが、Zoomセミナーは、受講者のPCやスマホの画面に見えている状態と、主宰側(ホスト)のPC画面に見えている状態は同じとは限りません。
画面の切り替えを行った際にうまく画面共有ができていなくて、講師側のPCにはきちんとパワーポイントの資料が表示されているのに、受講者には見えていないまま、それに講師が気づかず進行してしまった。
うっかり講師のマイクがミュートになっているのに、気づかずにどんどん進めてしまい、話の内容がわからないまま3分以上経過してしまった、など、気をつけないとZoomセミナーでは、結構な割合でこのようなことが起こります。
すると受講生は置き去り状態になるわけです。
これはプロとしてやってはいけないこと。
このようなことがないよう、画面切り替えの際には「今からパワーポイントの画面に切り替えます。資料が見えていますか?」等と声をかけ、きちんと受講生のPCに同じ画面が表示されているかの確認を必ずしたり、マイクがしっかりONになっているか確認したりと、リアルのセミナー以上に「一つ一つの動作の確認」を十分にしてから次の動作に進みましょう。
2.最初に全体像をイメージさせる説明をし、ゴールを共有する
今日はいつどんな話をするのかが見えないと、受講生は不安になります。
また、リアルのセミナーとは違い、受講生はPCやスマホから一人で参加している状態ですので、わからないことがあっても、誰かに聞く場、機会がありません。
そこで、一番最初にセミナーのゴールをお伝えし、どのように進行するのかを事前にアナウンスします。
禁止事項などがあれば、最初に全部お伝えしてしまいましょう。
ハウリングを防ぐため、受講生のマイクを一斉ミュートにすることが多いのですが、その場合も、事前にその旨を伝えておくとスムーズに進行できます。
わからないことや質問があった時は、メモをしておき「後半の質問タイム」で聞いてくださいとか、チャットで質問はいつでも送っていただいてOKですといったように、質問するタイミングやその方法を伝えておくと受講生も安心します。
講師自身もタイムスケジュールを乱されることがないので、事前のアナウンスでルールを伝えておくことはとても大事です。
3.時間を3つのブロックに区切る
例えば1時間のZoomセミナーだとすると、なんとなくダラダラと進行するのではなく、
冒頭は5分。本題は25分×2。まとめで5分・・・というように、全体の時間に大まかな区分けをして進行するようにします。
ここはリアルのセミナーに慣れた方でしたら日常的に取り入れていることではないかと思います。
Zoomセミナーでは「リアルのセミナーの時よりも意識して各ブロックごとに参加者に発言を促す」ということをより強く意識すると良いでしょう。
一例として進行イメージを記事の後半で解説しておきます。
4.参加者自身にBefore→Afterを意識させる
いつも私がセミナーの進行を設計する際に意識しているイメージ図を今回の例で描いてみました。
1.で区切った時間配分を活用して、
- 冒頭に意気込みを伺い、参加者自身に課題を発言・自覚させる。
- 本編の前半で1ステップ目学ぶ。
- 本編の後半で2ステップ目を学ぶ。
- 最後に全員の感想を聞いて理解をさらに深める。
このように「講師からの話」以外にも、「自分自身の発言」「他の参加者の発言」いろんな角度から学びが深まるように仕向けます。
5.参加者に意図的に発言を促す
2.の学習効果をアップさせる、補完するために、各パートが終わるごとに、参加者を一人一人指名して一言ずつ感想や質問を伺うようにします。
「では、画面で見えている順に私がお名前を呼びますね。最初のXXXさん(左上の方)、一言でいいので簡単な感想をお願いします。」
「ありがとうございました。では次にXXXさん(右上の方)・・・」
「ありがとうございました。では次にXXXさん(右下の方)・・・」
というようなイメージです。
また、Zoomのセミナーはただでさえ集中力が継続しづらく、また講師側も一人でしゃべっている感覚が強いので、細かく会話を挟むことで「ひとり相撲感を防ぐ」という講師側のメリットもあります。
Zoomセミナーのファシリテーションのイメージ
では、60分のZoomセミナーをどのようにファシリテートするのか、一例としてイメージを解説します。
全員がZoomに無事入室でき、音声や映像の確認、ウェルカムトークは済んでいるという前提のところからスタートします。
最初に仕掛けを言ってしまうと「自分が話して→参加者にも話してもらう」これを各パートで繰り返していくイメージです。
その部分に注目してみてください。
1.冒頭の5分程度を利用して、この時間で学ぶことの全体像を見せます。
その後、参加者一人一人に「このセミナーで得たいことや学びたいこと」を伺っていきます。
- なぜここであなたが学ぶのか。どんな課題があるからなのか?
- 学んでどう変化したいのか。このセミナーが終わるとどんな良いことが待っているのか?
こういった意識付けをしっかりと行います。
旅先で地図を見ながら、「さあ、おいしいランチを食べるために今からこのお店のところまで行こう!」というようなイメージに近いかもしれません。
2.本題の前半部分を進めます。
Zoomセミナーに慣れていない場合、1つ1つの講義のボリュームは控えめにして、20分集中して講義→5分会話というセットを組みます。
*時間配分はあくまでも一例ですので、実際にいろいろやりながら配分は調整してください。
3.本題の後半も同様に進めます。
4.最後に、全体のまとめを行い今回の60分を振り返ります。
「この1時間でこんなことを皆さん学びましたね」
「一番最初の始まる前と比べていかがですか?」
等の声掛けをすることで、参加者自身がBefore→Afterを意識して振り返ることができるはずです。
まとめ
いかがでしたでしょうか?いきなり全部をやろうとすると大変かもしれませんが、時間を区切って「講義→会話」を繰り返す。
という風に覚えると、1つずつ・ゆっくりでしたら自分でもできそうな気がしてくると思いませんか?
私自身、ついつい話しすぎたり、逆に会話を引き出しすぎて参加者の話が止まらなかったりと、始めたての頃はずいぶんと失敗をしました。
このようにデジタルのタイマーを1つ近くに置いておくと、時間管理にすごく役立つので是非用意しておくと良いですよ。スマホよりも操作性・見やすさが高く、ストレスがありません。
ファシリテーションは、学びだすと非常に奥が深い技術です。まずは一度先生相談室で他の方のセミナーの進行を学んだり、3-40分程度のショートバージョンのセミナーから始めるなど、できるところから少しずつ実践してみて下さい!
こちらにまとめ記事も作りましたので、併せて是非ご覧ください。
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