何者かになるということと「普通」の定義
何者かになりたいですか?今の自分でいいと思えますか?
「何者」かになりたがる女たち ~続・続「イタい女」考
断捨離で有名なやましたひでこさんのこの記事を読んで考えるところがあった。
仕事で20年近くも資格取得・国家資格合格のサポートをしてきて、現場で感じる違和感。それは、資格を取ることって=「何者かになる」ってことなのか?ということ。
ものすごい難しい国家資格をとっても、実はそれを何にも活かさない人のほうが多い。
たとえば、税理士資格を取ったある女性は「私をただの主婦だと思っている主人を見返してやりたかった」
別に仕事に活かそうとか思っていません。
起業?
そんなの考えてない。
ただ「普通の」主婦では
終わりたくありませんでした。
と言った。
その気持ちはわかる気もする。
私もかつては「資格ジプシー」だったことがある。
中学校、高校にちゃんと行っていなかったこと、たいした学歴がないこと、その他もろもろのコンプレックスを解消してくれる、てっとり早い策として、20代の頃はやたらと国家資格を取った。
宅建など、その頃に従事していた会社での仕事に絶対に必要なものもあったけれど、秘書検定とかスペイン語検定とか簿記とか色彩検定なんてものは、別にとっても取らなくても実務には何の影響もなかったと思う。
資格を取っても人生は変わらない。
どこかでわかってはいたのだけれど、何故かやめられなかった。
自分の心に穴があいているのに、それを塞ぐことをしないで外からいろんなものを入れようとしても無理がある。
新しいものを入れても入れてもどんどんその穴から漏れていってしまう。「何かの権威を自分にかぶせて」も、やっぱり心は満たされない。一時的に気分は高揚してもまた次の刺激を求める。何かを手に入れたら次、はい、また次とキリがない。
「もっともっと」となってヒートアップすると、いずれそれは依存症になっていく。私も一番しんどい時にはアルコール依存症で、毎晩、睡眠薬をワインで飲まないと一睡もできなかった。無理やり寝て、起きて、会社に行って、残業して、帰って、また翌日会社へ行って。
だって心はブラックホールのように満たされない何かを求めてものすごい吸引力でいろんなものを吸い取ってしまうのだから。
思えば、生まれたときから他人の中で育ち、常に周りの顔色をうかがう生活をしていた私は、人の機敏にものすごく敏感だったのだろう。
血がつながっているわけでも、義務があるわけでもない養育関係は、「その人に好かれるかどうか」で簡単に自分の扱いが変わってしまう。
だから、小さい頃、私は「愛されていなければ」ならなかった。
少なくとも可愛がられていなければならなかった。
その時には評価基準は自分以外の「外」にあり、私にはそれが世界の全てだった。
だからいつか「何者か」になりたいと思った。
何者かになれば、もう誰かに自分の人生をコントロールされることはないと思っていたから。
真に幸せになりたかったら、そんなことはどうでもいい。
まっさきにやることは、心の穴を塞ぎ、内面から自分を満たすことなんだと腑に落ちたのはいつの事だっただろう。
何者かになんてならなくてもいい。
誰かと比べてすごくなくても、女子力がなくても、見た目が「標準」でも、自分はこのままでいいんだ。
そう思えたのは、たぶん29歳の時。
結婚も仕事もお金も健康も一度に全部失って、がけっぷちになった時にはじめて、自分にとって真に大事なものが見えたのではないかと思う。
著書の中でも自分でこんなことを書いている。
彼(現:夫)に出会う前は、がんばったらいつか報われる、幸せになれると信じていた。
「すごい私」「魅力的な私」にならないと幸せになれないと思い込んでいた。
でも、全然違った。
幸せになるってもっとシンプルなことだった。
丸ごと今の自分を受け入れて、世界で一番自分が好きになることから始めればよかっただけ。
「幸せだな」って感じる瞬間をたくさん発見する「幸せ感知力」を高めればよかっただけ。
何年も何年もたってやっと今頃、おばちゃんの教えが腑に落ちた。
そんなことを考えていて、
●何者かにならなきゃだめですか?
●「フツウ」じゃだめなんでしょうか?と
facebookにぽろっと投稿したらこちらにもたくさんのコメントをいただいた。
昔から「普通」というものに縁がなかった私にとって普通こそ憧れの代名詞だったけれど、じゃ「あなたは普通だね」と言れたら嬉しいか?と聞かれると、やっぱりそれは嫌だなと思う矛盾。
「普通」ってなんなんでしょうね?
その答えはわからないけれど、
何者かになっても、ならなくても、普通でも、普通じゃなくても、自分が自分であればいい。
この私でいいって思えたらとても楽しく幸せに生きられるんじゃないかなって思った日でした。
「すごくなければ価値がない」という思い込みを捨てて、自分らしい人生を生きたいですね。
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