冨永愛さんの壮絶な人生に学ぶがけっぷちの乗り越え方
冨永愛。
世界的に活躍するファッションモデル。タレント。
2001年にニューヨーク・コレクションでランウェイモデルとしてデビューを果たす。2005年に出産し、半年間の休業を経て、2006年春夏コレクションで復帰。179 cmという長身をいかし、世界の一流ブランドのモデルとして大活躍する姿に、多くの人が魅了された。
32歳にして初の自伝「Ai 愛なんて大っ嫌い」を発売。
華やかなイメージの裏に隠された、壮絶すぎる過去が明らかになる。
殺してやるーーーーーーーー。
絶対にぶっ殺してやる。許さない。
わたし、冨永愛。十七歳。
一九八二年八月一日、神奈川県川崎市生まれ。県立橋本高校二年生。職業、モデル。
みな殺しにしてやる。今からわたしは、復讐の旅へ出るーーーーー
のっかけから、こんな書き出しで始まる「Ai 愛なんて大っ嫌い」
背が高すぎることからくるコンプレックス、いじめ、複雑な家庭環境、自殺未遂、人種差別、アジア人という壁・・・。
内容は赤裸々で、かなり汚い言葉や暴力的な表現もありながら、淡々とした語り口で進んでいく。
自分の中にうずまくどうしようもない感情。彼女はそれを「復讐」と呼んだ。
その怒りが、彼女を華やかなランウェイに導いた。
彼女の前に道がはじめてできた。圧倒的孤独と向かい合い、自分を奮い立たせる彼女。
そこには「甘え」など1ミリもなかった。彼女にとっては、全てが敵だった。
苦しいとき、彼女は自分にこう語りかける。
だいじょうぶ。
これまでやってこれたんだから、これからだって、
わたしはだいじょうぶ。チクショー。ぶっ殺してやる。
チクショー。今に見ていろ。絶対に、トップに躍り出て、あんたたちを見返してやる!
ファッション界への嫌悪感と不信感を心の奥底に隠して彼女は階段を一段一段のぼっていく。
グッチの香水のキャンペーン。
イヴ・サンローランのキャンペーン。
一流ブランドの広告の仕事も入るようになっていた。
心惹かれる男性とも出会い、恋をした。
でも、人が怖く、うまく人と向き合えない彼女の恋は、短い間に終わった。
いや、正確には自分から逃げたのだ。
どうしたらいいのかわからなくなって、仕事に逃げた。
もっと上に、もっともっと大きな仕事に、もっと、もっと、もっと・・・・。
焦燥が彼女を仕事へと駆り立てる。
どんどん叶っていく夢。
世界中のファッション誌に彼女の姿が載り、業界で彼女の名前を知らない人はいなくなる。
だが、確実に「限界」が近づき、ある時、彼女はいきなり壁に突き当たる。
それは「年齢」という壁。
モデルという仕事は「賞味期限付き」。年齢は、若ければ若いほどよく、次々と有望な新人が出てくる。
彼女は言う。
ランウェイは、いくら華やかでも、先まで歩いたら、立ち止まらなければならない。
ターンして引き返さなければならない。行き止まりの道。(中略)
ただでさえモデルの寿命は短い。二十代半ばで引退する女の子たちがほとんど。それはそうだ。モデルは、いかに服をきれいに見せられるかという職業。
見た目だけがものを言う世界。
やっぱり、若い方が有利。
新しい人のほうが有利。考えたら、酷な世界だ。キャリアの積み上げが効かないわけだから。
モデルの世界に別れを告げることを彼女は決心する。
こっちから辞めよう!その前に最後の勝負をしようと決意したのだ。
決意の証として、アジア人の美の象徴である黒髪を捨て、金髪にし、真っ赤なリップを引いた。
彼女の大胆な変身にエージェントはとても驚いたという。「アジア人は黒髪」という常識を捨ててこの業界で生きていけるのか?
そんな周囲の心配をよそに、見事、オーディションで一流ブランドの専属契約を獲得。最後の晴れ舞台が幕を開ける。
きらきらとカメラのフラッシュや照明が照らす最後のランウェイを、彼女は歩いた。光がいっせいに彼女に降り注いだ。
はじめてもっとも「冨永愛」らしく歩けたショー。彼女は野望を実現したのだ。
その夜、ホテルの部屋で誰にも告げずにブログで引退を宣言。彼女の中の、一つのステージの幕が下りた瞬間だった。
今、彼女は愛する息子さんと向き合い、幸せを感じながら静かにこう語る。
人間という生きものはじつに生もの。
だからこそ、傷つき、傷つけ、腐り、そして、這い上がる。十七で人を憎しみ、殺したいと思い、モデルの世界に入ったわたし。
貧乏をのろい、バラック小屋をのろい、ふつうの家庭に育つ級友を羨ましく思い、わざと悪びれて、タバコを吸い、不良仲間とタムロし、先生に刃向ったわたし。
わたしがのろいつづけた、わたしの境遇。劣悪な境遇。
でも、それは、全部、必要なことだったと、空が語っている。
だって、そんな不遇になかったら、今のわたしはいないから。
誰にだって、表では言えなかった激しい怒りやコンプレックス、嫌な思い出の1つ2つはあるだろう。彼女ほど激しくはなくても「チクショー。今に見ていろ。」と思った瞬間がどこかであったに違いない。
かくいう私も、彼女以上に複雑な家庭環境に育った。
小さい頃に母に捨てられ、暴力もあり、殺傷沙汰にもなり、家にはいられなくなって14歳で家出した。
激しい怒りからはじまる彼女の復讐心、一番身近な人に愛されなかったゆえの、愛への渇望を感じたとき、共感という言葉では言い表せない、何か強い思いにとらわれて、私は本を抱えて泣いていた。
たとえば、同じように、幼少時に過酷な体験をした人がいたとして、
ひとを恨むことからはじまってもいい。
激しい怒り、復讐心からの挑戦があってもいい。
とことんまで、気のすむまでやればいい。
トップに上りつめたと思うところまで、いけばいい。
そんな風に私は思うのだ。
何故なら、何かをやり遂げたと自分で思った時にしか、冷たい心の氷はとけないから。
復讐が終わった瞬間にきっと気がつくだろう。
どんな自分でも、自分には愛される価値があるということ。
実は自分が気づいていないだけで、あなたを愛している人はちゃんといるということ。
「冨永愛」という生き方。
この本を通して私は「幸せとは何か?」と深く考えずにはいられない。
もしも、
「自分を好きになれなくて苦しんでいる」
「コンプレックスに押しつぶされそうになっている」
「怒りやくやしさを輝くエネルギーに変えたい」というひとがいたら、
彼女の強烈な人生の場面場面での、魂のメッセージを感じ取って欲しい。
この本を読み終えた時、あなたの心に何が残るだろうか。
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