くやしかった昨日が素敵な明日を創る
先日、某所で忘れもしない某社長と偶然すれ違った。
2005年に会って以来だから、もう何年もたっている。
昔、この社長に仕事でうまくだまされて、あやうく2000万円の債権を未払いのまま逃げられそうになったことがある。
あの時、私はまだ社長として駆け出しで、今よりまだ全然ヒヨっ子で、会社も波に乗り始めていたから、ちょっと浮かれていたのかもしれない。
その会社の信用調査など、肝心なことを怠って、しまった!と思った時にはもう遅く、私の会社がミスをした、しないの言いあいになり、「検収書」という、システムやコンテンツを最終納品した時の受取書みたいなものにサインをしてもらえず、ずるずると引き延ばされた。
「あなたの会社の仕事の質が低すぎるからお金は払えない」と言いがかりをつけられ、私は言葉を失った。
途中経過は省くが、結局、知人の有能な弁護士さんに助けてもらい、契約書を交わしていたことが救いとなって、最後はちゃんと代金は払ってもらえたのだが、支払いまでに何ヵ月もかかってしまった。
弊社のような個人に近い会社でこの額が払ってもらえなかったら死活問題である。
払ってもらえた時は、本当にほっとした。
後でわかったのだけれど、この社長は常習犯で、女社長の会社や小さな会社、個人事業主を狙って次々とこの手ではめ、結局、ほとんどの会社が泣き寝入りをしているということだった。
私も「女性だから」という理由で餌食にされたらしい。
そのやり口は本当に巧妙で、だからその会社は何十億も売り上げが上がっているのかと感心したほどだった。
社長は口ばっかりで、たいして仕事ができない社員をかかえて、肝心のところは外注が作っているくせに、と本当に腹が立った。
かなり怒り心頭だったので、裁判で訴えてやろうかと思ったが、弁護士さんに「証拠を立証できないし、この程度の金額で争っても費用倒れになるからやめなさい」と言われて終わり。
最後に会った時この社長は、私のことを見下して「フッ」と笑い、「まあ100億くらい稼げるようになってから出直してくるんだね」とはき捨てるように言って去っていったことを今でも覚えている。
それからずっと心のどこかで、次にこの社長に会う時は、もっと凛としたすごい自分になってるんだと思ってたのに、まさかあんなところでばったり会うとは思わず、ショボイ私のまま再会してしまうなんて・・・・。
「悔しかった気持ち」だけは簡単に流してしまわない方がいい。
もう二度とそんなことがないようにしっかりと心に焼きつけるのだ。
何も「絶対見返してやるっ!」というブラックエンジンで毎日を過ごせと言ってるわけじゃない。
ただ、ダメだった自分のことをとことんまで味わっておくべきなんだ。
小娘扱いされて、思いっきり馬鹿にされて、かる~く鼻であしらわれたあの時のことを、私はいい意味で忘れない。
たまたまあるブログで見つけた、「悔しい気持ちは宝物」って言葉がとても胸に響いた。
冷静になった今は、こう思う。
誰かのせいにはしない。
ぜんぶ自分のエネルギーに変えて、輝いている明日は自分で作ってやる。
「未来の輝き」を作れるのは、自分だけ。
ただただ待っていても、その日はやってこない。
だから、今日も、明日も、やれることに全力を尽くそう。
【くやしかった昨日が素敵な明日を創る】
私はそう信じている。
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