毒親でも、母に愛されなくても、何があっても自分の人生にイエスと言う

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青山華子がけっぷち脱出

捨て子。放置子。虐待。精神的暴力。親に殺されかける。不登校。家出。恋人からのDV。ダメンズにつかまる。睡眠薬とアルコール依存。買い物依存。性依存。目の前で肉親が殺される事件。CIA取り調べ事件。肉親の子のつれさり事件(ミッシングチャイルド)、ストーカー事件。裁判。

それから・・・

これ全部、私の人生に実際に起ったことだ。
29歳まで、私の人生はドラマのような出来事の連続だった。

(この記事を書こうと思った理由は、長年の母との問題に自分の心の決着をつけたかったのと、隠していることが後ろめたいような気持ちになったため、です。

内容が内容なので、どこまで公開しようか悩みましたが、自分のために、そして毒親問題で悩んでいる方のために
少しでも役立つといいなと思って書きました)

細かいことはもう思い出せない。

あれもこれもありすぎて、毎日がハードで、いつ死んじゃうかわからなくて、とにかく必死になって生きてきたから。

生後2日目に捨てられた私には、そもそも誕生日も名前もなかった。
今日は私の誕生日ということになっているけど、本当は違う日に生まれていたのかもしれない。

6歳まで、知らない人の家で育ち、小学生の時、本当の両親という人たちが現れて急に家に連れ戻され、虐待と極端な教育と精神的苦痛を受け続けながら育った。

私の体には母から受けた暴力による傷がいっぱいある。

耳たぶがとれ、額にナイフが刺さり、投げつけられたサランラップのぎざぎざで腕を切り、手の指は曲がっているし、究極は、子宮を包丁で刺されそうになった時の、包丁の傷が右太ももに大きく残っている。

おまけに青山家は恐ろしく厳しい家だった。

テレビは見るとバカになるから禁止。
お友達と遊んだら、バカになるから禁止。
炭酸飲料は、バカになるから禁止。
お菓子も市販のインスタント食品も全部、バカになるから禁止。
手作りのものしか食べてはいけない。
おもちゃは、バカになるから禁止。
当然、ゲーム禁止。お泊りも禁止。

あれもダメ、これもダメ。禁止、禁止、禁止で、世間から激しく隔離された生活を送っていたので、私は学校で完全に浮いていた。

なにせ、テレビを見ないので、流行っているドラマや歌手やタレントの名前を知らない。みんながやることをやってないから、話題についていけない。

おまけに、父の教育が特殊すぎたから、これで「ふつうの子」になるわけがないと思う。

一般の人にとってやすらぎである「家庭」が、私にとっては一瞬も気が抜けない地獄のようなところで、私は小学校の時からこう思っていた。

【1秒でも早く自立してこの家を出て行きたい!】

海 散歩

 
両親は、いろんなものを禁止しておきながら、ほとんど家に帰ってこなかった。お金だけおいて、いつもどこかへ出かけていた。

おかげで、私は一人でなんでもできるようになった。
6歳から自炊や家事をしていたし、物心つく頃には、妹のお弁当も全部私が作っていた。

珍しく母が家にいるときは、たいてい仕事がうまくいっていなくて、機嫌が悪い時で、しかもノイローゼ気味だったから、いつも当たり散らして暴力をふるい、ものを投げたり、壊したり、暴れたり、大変な騒ぎになった。

私には、母が何故、怒るのかわからなかった。

とにかく母が怒るのには理屈なんかないのだ。

何かが気に入らなければ怒る。暴れるスイッチが入る。私の言い方が気に入らないとか、目つきが気に入らないとか、テストが100点じゃなかったとか、いつものところにお皿がないとか、雨が降ってムカつくとか。

今、思うと、きっと母は「自己愛性人格障害」だったのではないかと思う。とにかく、どこかおかしかった。私の理解をはるかに超えていた。

さっきまで機嫌が良かったのに、いつも突然、豹変し、わけのわからないことを言い出して、暴れまくるのが日常だった。
わたしたちはみんな母のことを「ゴジラ」と呼んでいた。

いつも理由なく怒る母だったけれど、1つだけわかっていたことがある。

母は「女」というものを心から憎んでいて、私が女だってことが気に入らず、少しでも女らしくすると、許せないスイッチがはいって暴力をふるうということだった。

そんな環境だったので、私はいつも母親に怯えて暮らし、人の顔色を常にうかがうような、卑屈な子供になっていった。

【1秒でも早く自立してこの家を出て行きたい!】

そう思っても、小学生では、まだ親の庇護下にいるしかない。私は家にいたくなくて、たくさんの習い事を入れた。幸いにも、小金だけはある家だったので、習い事をしたいと言ったら、親はOKしてくれた。

私は家にいたくなくて、月曜日から日曜日まで、朝も昼も夜も、習い事に行く。時には帰りが12時を超えることもあった。

線路

 
あるとき、母が包丁を持ち出し、私を刺そうとしたことがある。

「お前を殺して私も死ぬ」と言いながら、すごい目をしていた。
その時は何とか逃げたけれど、私は突然、怖くなった。

「このままこの家にいたら、殺されるか、私が母を殺してしまうか、どっちかだ。この家にいては危ない!逃げよう」

生命の危険を感じ取った私は、その日のうちに身の回りのものをまとめ、家を逃げ出した。

14歳の時だった。

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それからもいろいろあり、全部書くと長過ぎるのでここでは割愛する。

とにかく、29歳まで私の「がけっぷち時代」は続いた。

あまりにも辛いことの連続に、「いっそ狂ってしまえばいいのに」と思ったが、なぜか神様は私に精神病になるのは許さず、心は壊れなかった。

睡眠薬とアルコール依存。買い物依存。性依存。

これらになっても私は冷静で、どんどん追い詰められていくのに、一方で頭はさえ、きちんと会社へも行っていたし、それなりに仕事で結果も出した。

「そんな大変なことがあったのに、カウンセラーの助けも借りず、薬物にも依存せず、よくまっすぐ生きてこられたね」と言われることがよくある。

親に愛されない子供は、愛することができない。
愛を受け取れない。
幸せになれない。

等と世間では言われているらしい。

アダルトチルドレンとか、毒親とかいう言葉も流行った。
本もいっぱい出ていて、売れているようだ。

そういう面で言うと、ウチは間違いなく「機能不全家族」であり、毒親であり、私はアダルトチルドレンということになるだろう。

ただ、親が愛をくれなかったぶん、私を育ててくれた里親さんや、スペインで会ったジプシーのおばあちゃんや、29歳のときに出会った主人が、私にたくさんの愛をくれた。

全くの他人で、義務も何もない人が、本当に心から私を愛してくれ、育ててくれ、大事にしてくれた。家出をした時、しばらく住まわせてもらった家族も、まるで本当の娘のように私を受け入れてくれ、今でも愛してくれている。

まさに「捨てる神あれば、拾う神あり」

感謝という言葉では言い表せないほど、私は幸運だったのだと思う。

思い起こせば、私はずっと他人の家で育ち、他人からの愛情を受け、他人に大事にされながら、ここまで来たんだな。

人は、あたたかいものなんだ。

そんなことを教えてくれたのも、また他人だった。

風見鶏

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
私は、まっすぐな道を歩いて行けず、はみだしてばかりの人生だったから、その過程で傷ついているいろんな人と会ってきた。

親に捨てられた人、片親しかいない人、虐待された人、DVや精神的虐待を受けた人や、ADHDなどの発達障害で悩んでいる人、不登校、いじめにあって死にたいという人、親が自殺しちゃった人、借金で夜逃げした人、追い詰められて外国人部隊に志願して毎日人を殺して復讐し続けている人、などなど。

みんなそれぞれに傷ついている。

この世は生きにくい。辛いことばかり。

希望なんてないように見える。

絶望ばかりで、どこに光があるの?

真っ暗で先が見えない。不安、不安、不安。。。

東京湾のマジックアワー

 
「どうしたら闇を抜けだして幸せになれますか?」と聞かれることがある。

残念ながら、これをすれば全員が救われるという解決方法は、ないと思う。

人によっては、カウンセリングやセラピーが効くかもしれないし、愛する人ができたら、はじめて癒やされるのかもしれない。

何が「がけっぷち脱出」のきっかけになるのか。
それは自分で苦しみながら見つけるしかないのだ。

だけど、これだけは言える。

毒親でも、母に愛されなくても、どんなことがあっても、それでも、あなたは幸せになれると。

子供の頃、親に愛されたか愛されなかったか。
そんなことは大したことじゃない。

そんなに気になるなら、カウンセリングでもセラピーでも、前世療法でも何でも通って、さっさとトラウマを退治してしまえばいい。

そんなこと言っても、そんなに簡単にできないから悩んでるのに、という方がいらっしゃるかもしれない。

でも、私の場合も、簡単ではなかった。いろんなことを経験してきた自分だからこそ、あえて今、これを伝えたいのです。

 
 
同じ状況にあって、落ち込んでしまう人と、そこから這い上がれる人の違いは?と聞かれたら、私はこう答えるだろう。

【根拠がなくてもいい。自分は「幸せの国の住人」だと信じていること】

自分にこんなふうに言い聞かせよう。

私は、幸せの国で生きている。

今はちょっとうまくいっていないだけ。
いつか悲しみは底を打って運勢は上昇する。

自分が幸せをつかめないはずがない。
だって、私は幸せの国のヒトだから。

 
 
人というものは、覚悟を決めると、たいていどんなことでもできるものだ。

いつまでも親のせいにしていたって、人生は好転しない。
過去のせいにしているうちは、人は前を向けないものだから。

あなたには、まだまだ「幸せになる力」が眠っている。

幸せは、自分でつかむんだ。
そう言い聞かせて、自分の道を歩き出そう。

あなたが、あなたでいるだけで、幸せに生きていくために。

もともと人間には「自然治癒力」が備わっている。
だから、あなたも絶対幸せになれるよ。

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